幼少期に身につけた心理的要因 24の無意識の思い込み(ビリーフ)
⚫︎24の項目
1. 重要な存在であってはいけない
2. 欲しがってはいけない
3. 成し遂げてはいけない
4. 成功を感じてはいけない
5. 人に近づいてはいけない
6. 人を信用してはいけない
7. 集団に属してはいけない
8. 感謝をしてはいけない
9. 成長してはいけない
10. セクシーになってはいけない
11. 子どもであってはいけない
12. 親から離れては(自立しては)いけない
13. 自由に行動してはいけない(自分の人生を生きてはいけない)
14. 考えてはいけない (自分が考えたいように考えてはいけない、 特定のことについて考えてはいけない)
15. 健康であってはいけない
16. 正気であってはいけない
17. 感じてはいけない (自分が感じたいように感じてはいけない、 特定の感覚、感情について感じてはいけない)
18. 楽しんではいけない
19. くつろいではいけない
20. ありのままの自分であってはいけない
21. 存在してはいけない
22. 自分の性別であってはいけない
23. 愛着(愛情)を感じてはいけない
24. 見えてはいけない
1
重要な存在であってはいけない
何かができる自分には価値があるが ありのままの自分には価値がない
主な悩み
- 自分に自信がない。
- 自分には価値がないと思う。
- 劣等感が強い。
- どうせ私なんてと思う。
- ちょっとしたことでも、 すぐに 「私はダメ」 と落ち込みがはげしい。
- やる前から「どうせ自分にはできない」 と思ってしまう。
- 上司やリーダーなどの責任ある立場を任されると緊張し、 本来の力を発揮できない。
- 人前で過剰に緊張し上手くいかない。
- 失敗が過剰に怖い。
- 人からの評価、 人からどう思われるかが気になる。
- 人の意見に流されたり、 言いたいことが言えない。
- 言い訳が多い。
- ブライドが異常に高い。
- 自分のすごさをアピールしたくなる。
- 家族や子ども、 身近な人の優秀さを自分の事のように自慢したくなる。
- 自分を他人と比較して、過剰に勝ち負けにこだわる。
- 人からの批判、 叱責に対して過剰反応する。 (不機嫌になる、 落ち込む、攻撃で返す)
- 「ありがとう」 「ごめんなさい」 が言えない。
- 人から褒められても素直に受け取れない。
- 自分のことが嫌い 好きになれない。
- 自分のためにお金を使えない。
悩みの原因
- 「お前はダメだ」 「お前にそんな難しいことができるわけがない」 などと言われ、親から否定ばかりされていた。
- いつも怒られてばかりいた。
- 何かができたときだけ褒めてもらえた。
- 自分以外の他の兄弟、姉妹ばかり可愛いがられている。 (と子どもの頃に感じていた)
- いつも上から抑え付けられていて、自己主張を許されなかった。
- 親が自分の話しを聞いてくれなかった。
- 親に「(自分のことより) もっと人のことを考えろ」と言われてばかりいた。
2
欲しがってはいけない
主な悩み
- 欲しいものを 「欲しい」 と言えない。
- 欲しいものや、やりたいことがわからない。
- 人に頼みごとができない。 (罪悪感を感じるから)
- 人を優先して考える。 自分は二の次にして 「家族のため」 「親のため」と考えていることが多い。
- 「どうしたいの?」 と聞かれても答えられない。
- 「何でもいい」と答えてしまう。
- 自分のお金なのに自分のための物を買えない。
- 自分の欲しい物を選べない。 (メニューを決める時など)
- 自分の欲求を素直に出している人を見るとイライラする。
- 「いつも欲しい」 「何でも欲しい」 と悶々としている。
悩みの原因
- 「あなたはお兄ちゃん (お姉ちゃん) でしょ」などと言われて、いつもがまんばかりさせられた。
- 親のため、家庭の事情のために、欲しいものを我慢せざるを得なかった。
- 両親から「欲しがってはいけない」 「我慢するのは良いことだ」と言い聞かされた。
- 両親が自分の気持ちや欲求を口に出せない人だった。
3
成し遂げてはいけない
主な悩み
- いつも成功の一歩手前で失敗し、最後までやり遂げられない。
- 成功の一歩手前で人に手柄を譲ってしまう。
- 「成し遂げてはいけない」 「何かを達成しても、そのことを人に言ってはいけない」と感じる。(なぜなら、成功すると嫌われる、妬まれる、人が離れていくから)
- 何かを成し遂げようとすると、なぜか途中で興味を失い、止めてしまう。
- すぐに「自分はできない」と思ってしまう。
- 成し遂げると(失敗しないと)、寂しくなる。悲しくなる。(なぜなら、「人に振り向いてもらえないから」 )
- 飽きっぽい。
悩みの原因
- 完全主義の親から「お前は何一つできない奴だ」と言われて育った。
- 失敗ばかりを取り上げて非難された。
- 成功して目立ったらイジメにあった。
- 成し遂げたときに、親が悲しんだ。親が寂しそうにした。(「親の役割を取ってはいけない」と感じた)
- 親より成功したら、親の尊厳を奪ってしまうと思った。
- 失敗したときだけ、親が自分の方を振り向いてくれた。
- できない時に、親きょうだいが自分に強い関心を示してくれた。
- 成し遂げたときに、親(親友)が離れていった。遊んでくれなくなった。
- 親に勝負事で勝ったら、親の機嫌が悪くなった。
- 親から「成功すると人に妬まれる」等、言い聞かされた。
4
成功を感じてはいけない
主な悩み
- 何をやっても、どれだけやっても達成感がない。「まだ、まだ」と感じる
- 今、自分ができている事に気が付いていない。
- 次々にやるべき事が出てくる。
- つねに「やるべきこと」をたくさん抱えている。
- やりすぎて失敗する。(身体を壊して身も蓋もない)
- 次々やろうとして、転職を繰り返す。
- 事業を拡大しすぎる。( 「まだ、まだ」 「もっと、もっと」 )
- 過剰にがんばり屋さん
- ワーカーホリック(仕事中毒)
悩みの原因
- 子どもの頃、常に「まだ、まだ」 「もっと、もっと」 「そんなんじゃダメだ」等と言われ育ち、成功体験や達成感を味わった経験がない。
- 親からほめてもらったことがない。
- 親から期待されずに育った。
人間関係に関する 無意識の思い込み(ビリーフ)
5
人に近づいてはいけない
主な悩み
- 人に近づくのが怖い。
- 人と親密になれない。
- 仲良くなってくると自分の方から壁を作ったり、壊してしまう。
- 近づいて欲しくないオーラを出している。
- 子ども、男性、女性、 年上の人等、特定の人に近づけない。
- 人と一緒にいるとリラックスできない。
- 人とハグができない。
- 人から触れられたり、 人に触れるのが嫌。
- 人に自分の物を触られるのが嫌。
- 人と腹を割った感情レベルの話しができない。 自分の本音を言えない。
- 自分の本心を悟られないように、または、 触れられたくない話題を避けるために自分の方からずっとしゃべり続ける。
- シゾイド 回避性・強迫性パーソナリティ障害
悩みの原因
- 親が子どもが近づくのを避けたり、嫌がったので、 安心して親に近づくことができなかった。
- 子どもの頃、 『親が怖い、 機嫌が急変しやすい、 何を考えているかわからない、自分に無関心』 といったような理由で、 親に安心して近づけな かった。
- 親から虐待を受けた。
- 学校等でいじめを受けて、 「こんな目に遭うのなら、 人に近づくのを止めよう」と心に決めた。
- 子どもの頃に親や親しみを感じていた人と死別し、 「どうせ死んでいなくなってしまうのだから、 二度と人とは親しくならず、近づかないでお こう」と心に決めた。
- 子どもの頃、親から抱っこやスキンシップを与えられなかった。
- 親が親しい人付き合いをしない人だった。
- 親から「○○君とは遊ぶな」 「○○の職業の人とは付き合うな」 「金持ちは悪人だ」 等と言い聞かされ、特定の人に近づけなくなった。
6
人を信用してはいけない
主な悩み
- 人を信用できない、信用していない。
- 人を信用するという意味、感覚がわからない。
- 人との距離感がわからない。
- 嫉妬心が強い。(パートナーを疑っているから)
- グループ内で自分の悪口を言われているような気がする。
- 「人を信用しなくてはならない」 「人を信用したい」という想いが強過ぎる。
- いつも自分の理想に合った「信用できる人探し」をしている。
- 信用できない人、嫌いな人に近づいては、裏切られる経験を繰り返す。
- 境界性・自己愛性・反社会性・演技性パーソナリティ障害(たとえば、境界性の場合、信用できる人かどうかの確認を繰り返すが、決して信用はしない)
悩みの原因
- 親が、普段は優しいのに急に怒って体罰を加えるといったように、態度を突然変える人だったので安心して信用できなかった。
- 親が約束を破る人だった。
- 親から裏切られた経験がある。
- 親から無条件の愛を与えられなかった。
- 親から「人を信じてはいけない」と言われて育った。
- 親が表では良い顔をして、裏では陰口や不満を言っているのを見たり、聞いたりしていた。
7
集団に属してはいけない
主な悩み
- 集団の中で孤立感や疎外感を感じて溶け込めない。
- 集団の中で自分だけ浮いている感じがする。
- 組織の中で所属感がなく、「ここは自分の居るべき場所ではない」 「自分だけよそ者だ」と感じる。
- 集団が怖い。
- 団体行動が苦手
- 集団の中で、他の人たちと同じように考えたり、行動したりできない。
- 組織に不平、不満を持ちやすい。(なぜなら、集団内で居心地が良くないから)
- シゾイド・回避性・強迫性パーソナリティ障害
悩みの原因
- 子どもの頃に、家族と離れて育った。
- 子どもの頃に、家族がバラバラだった。
- 子どもの頃、家族の中で一人ぼっちだった。
- 子どもの頃に海外や良い家柄、貧乏な家庭に育ったために、「自分は他のみんなとは違う」と感じながら育った。
- 学校でいじめや仲間はずれを経験した。
- 親が人の仲間や組織、団体などに加わらない人だった。
- 親が単独行動を好み、集団が苦手だった。
- 親から「団体に入るな」「集団には関るとロクなことがない」と言われて育った。
8
感謝をしてはいけない
主な悩み
- 人に対する感謝の気持ち、「ありがとう」という気持ちを感じられない。
- 人から「やってもらっていること」に気がついていない。
- 「してもらっていないこと」 「足りないこと」 「満たされていないこと」ばかりを訴える。
- 「ありがとう」と言ったり、感謝の気持ちを感じてはいけない気がする。
- 心から感謝の気持ちを感じているわけではないのにことさらに「ありがとう」を連発する。
悩みの原因
- 家族の中で、親から「ありがとう」と言われて感謝されたことがない。
- 親が「ありがとう」を言ったり、人に対して感謝をしない人だった。
成長に関する 無意識の思い込み(ビリーフ)
9
成長してはいけない
主な悩み
- 「(私はまだ子どもだから、)できない」と思ってしまう。
- 「依存的で、自分で解決しようとしない」 「自分の力で深く考えられない」 「最後までやり遂げられない」 「大事なところでよく失敗する」 「いつも時間に遅れ」 「うっかりミスを繰り返す」等、できない人の立場を取る。
- 義務感や使命感が希薄。( 「昇進する」 「リーダーになる」等、責任ある立場を任されるのが苦手)
- 自分のことしか考えていない。
- 笑ってごまかす。(できない事、失敗した事を楽しそうに話す)
- 甘えん坊キャラ(失敗しても許される)
- 些細なことでよく口ゲンカをする。(子どものような心理状態にいることが多いので)
- 容姿や振る舞い等が実際の年齢よりも幼い。
- 子どもや子どもっぽい人を見ているとイライラする。(子どもがライバル)
- 男性のロリータ・コンプレックス、女性のファーザー・コンプレックス
悩みの原因
- 過保護、過干渉の親に育てられた。
- 末っ子に生まれて、「お前はまだ小さいから」と親が代わりに何でもしてくれた。
- 子どもっぽい振る舞いをしたときだけ、「子どもらしくてかわいいね」と条件付きで可愛いがられた。
- 自分が無力で何もできないと、親が喜んだ。
- 親がいつまでも小さい頃の話ばかりをする。( 「あの頃は可愛かったねえ・・・」 )
- 何かをしようとすると、「子どものくせに・・・」と否定された。
- 子どもの頃、親から何の期待もされずに育った。
- 子どもの頃、両親からまったく可愛いがられなかった。
- 性的、肉体的虐待を受けた。
- 親から「大人は大変だ」と聞かされてきた。
- 子どもの頃に母親が父親に依存している姿を見て育った。
10
セクシーになってはいけない
主な悩み
- セックスに対して嫌悪感や罪悪感を感じる。セックスをすると咳や涙が出る。
- セックスが怖い。
- セックスをしてあげている感じがする。(自分が楽しめないので、相手が体目的のように感じてしまう)
- (女性の)不感症
- セクシーな女性に対して嫌悪感を感じる。
- 服を選ぶときにイヤラシク見えないかどうかが気になる。
- 下ネタを異常に嫌う。
- 過剰にセクシーな格好をする。
- セックスについて無関心、無頓着、無防備。(たとえば、避妊しない。自分が女性として性的な対象として見られている意識がなく、誘われたらすぐについて行く等)
- 性的な事について自分は関係ないと思っていて、まったく理解しようとしない。
悩みの原因
- 自分の身体的な成長を親が嫌がった。
- 身体的に成長してセクシーになっていく娘に対して恐れを感じた父親が、娘から距離を作り、娘は「セクシーになると父親から愛されなくなる」と思い込んだ。
- 親の性的ないやらしい言葉や態度に嫌悪感を感じた。
- 家庭内で性的な話題はタブーだった。
- 性的虐待、レイプ(「自分がセクシーだからこんな痛い目に遭ったのだ」)
11
子どもであってはいけない
主な悩み
- 「ああしろ、こうしろ」と、人に対して指示的、支配的になってしまう。(親的な立場を取りたがる)
- 何でも率先してやらなければ気がすまない。
- 本当は自分が面倒を見て欲しいのに人の面倒をみる役回りになってしまう。
- かわいそうな人に過度に共感的で、同情的。(カウンセラー、セラピスト、医師、看護師、福祉関係者等)
- 誰からも気に入られたい気持ちが強く、人からどう思われるかが気になる。
- 人に気を使いすぎる。
- 誰に対しても常に「いい子」 「いい人」であろうとする。
- 人に合わせて本心でないことを言ってしまう。
- わがままを言えない。
- 人に甘えられない。
- 感情表現が苦手で、喜怒哀楽の感情を自然に表現できない。
- 「欲しい/いらない」 「好き/嫌い」といった意思表示ができない。
- 人前ではしゃげない。
- 子どもや子どもっぽい人が苦手で、見ているとイライラする。
- パニック症(広場恐怖、パニック発作、予期不安)
- 全般性不安障害
- 対人恐怖症
悩みの原因
- 両親とも真面目でいつもきちっとし、しつけが厳しかった。
- 親から過度な期待をかけられた。
- 親から「あなたはお姉(兄)ちゃんなんだから」と言われて、わがままを言ったり、甘えることが許されなかった。
- 親から「泣くのは赤ちゃんだけだよ」などと言われ、子どもらしくわがままを言ったり、子どもっぽい振る舞いを許されなかった。
- 自由に振る舞うことや楽しみ、子どもらしい活動を禁止されていた。
- いつも「良い子」を演じ、親から愛されようとした。
- 子どもの頃に父親を亡くしたり、両親が離婚し、「自分がしっかりしなければ」 「自分が残りの家族の面倒を見なくては」と決断した。
- 両親のケンカが絶えず、それを見るたびに「自分がしっかりして何とかしなければ」と思っていた。
- いつも親が大変そう(忙しそう)で、「迷惑をかけてはいけない」 「自分もシッカリしなければ」と決めた。
- 親がうつや精神病、病気等の状況で、子どもの頃から親の感情の面倒をみて「自分が親を幸せにしてあげなければ」 「喜ばせなければ」と決断した。
- 性的、肉体的虐待を受けたときに、「子どもだからこんな風な目に遭うのだ」と思い込んだ。
12
親から離れては(自立しては)いけない
主な悩み
- 親離れができない。(「私が離れると、お母さんがかわいそうで心配・・・」)
- 離れると親に攻撃されそうで怖い。
- 一人で生きていくこと、親離れすることが怖い。
- 独り暮らしができない。
- 用事が済んだらすぐに家に帰らないといけないと思ってしまう。
- (旅行先等で)親が一緒にいないと不安になる。
- (旅行先等で)親が一緒にいないときだけ自由に感じる。
- 摂食障害等の病気がなかなか治らない。(なぜなら、私の病気が治ってしまうと母親から離れなくてはならなくなるから)
- 分離不安障害
- 依存性パーソナリティ障害
悩みの原因
- 子どもの世話だけが生きがいで、子どもを手元から放したくない母親から、「お前がいなくなるとお母さんは・・・」と言ったようなメッセージを与えられてきた。
- 心配性で過保護、過干渉な親から、「私から離れると危険だよ」というメッセージを与えられてきた。
13
自由に行動してはいけない
(自分の人生を生きてはいけない)
主な悩み
- 自分の考えで行動しようとすると恐怖を感じる、身体が固くなる、心臓がドキドキする。
- 自分に自信がないために、やりたいことができない。
- 先のことをいろいろ考え過ぎて優柔不断。
- 心配性で過保護、過干渉。
- やりたいことが見つからない。(なぜなら、やりたいことをさせてもらったことがないので、「やりたい」という気持ちを抑圧している)
- やりたいことをやると罪悪感を感じる。
- 計画までは考えるが、実際にはやらない。
- やらない言い訳、できない言い訳が多い。
- やる前から「自分にはできない」と思ってしまう。
- 先のばし癖がある、仕事の着手が遅い。
- 「これでいいですか?」 「どうしたらいいですか?」と他人に行動の許可を求めたがる。
- 強迫性障害(不潔強迫、確認行為、加害恐怖、被害恐怖、自殺恐怖、疾病恐怖、縁起恐怖、不完全恐怖、保存強迫、数唱強迫)
- 強迫性・依存性パーソナリティ障害
- ひきこもり
悩みの原因
- 心配性で、過保護、過干渉の親に育てられたために、「自分がすることで、正しいことや安全なことは一つもない」 「もう自分で考えるのは面倒だから止めてしまおう」と思い込み、いつも何かを指示してくれる人を見つけるようになった。
- 「ああしろ、こうしろ」と指示的で支配的な親に育てられたために自立性を失い、「私は考えてはいけない」「私が考えると間違う」と思うようになった。
- 親が恐怖心が強く、行動をしない人だった。
- 「一度失敗すると取り返しがつかないよ」と言われて育てられた。
- 失敗をすると責められた。
- 上手くできてもほめられなかった。
- いじめや虐待を受けたことがある。
14
考えてはいけない (自分が考えたいように考えてはいけない、 特定のことについて考えてはいけない)
主な悩み
- 自分の意見や考えがない。
- 自分で決められないので「どうしたらいいですか?」と人によく聞く。
- 自分の意見を求められたり、考える場面になると、頭の中が真っ白になる、混乱する。
- 考える前に感情的になってしまう。たとえば、キレる、悲しくなる等(親をモデリング)
- 考えることを後回しや先延ばしにする。
- 結論が出ないように、一番大事なところを考えないようにして、あまり関係のない周辺のことばかりを考える。
- 考えているばかりで結論を出せない。
- 特定のこと(お金、遊び、仕事、セックス等)について考えられない。
- 「私は考えるのが苦手」 「私は頭が悪い」と思っている。
悩みの原因
- 「ああしろ、こうしろ」と指示的で支配的な親に育てられた。
- 「あなたは私の言う通りにさえしていればいいのよ」 「お前は私の言う通りにしないと失敗するよ」というタイプの親だった。
- 自分で考えたことに対して、親が否定的、批判的だった。
- 自分の考えを馬鹿にされたり、笑われたりした。
- 「○○(お金、遊び、セックスなど)のことは考えてはいけない」と言われた。
- 感情的になりやすい親だった。
- 親が考えない人、考えられない人だった。
《精神・身体》に関する無意識の思い込み (ビリーフ)
15
健康であってはいけない
主な悩み
- 身体に特別悪いところがあるわけでもないのに、よく病気になる。
- ストレスや不安など、イヤなことがあると体調を崩す。
- 大事なときに限って熱を出したり、怪我をする。
- 人からの注目や愛情が不足して寂しくなると、病気になったり、怪我をする。
- 医者から「どこも身体に悪いところはない」と言われたのに実際に体調が悪い。
- 病気を治したいのに治らない。
- 慢性的な体調不良、全身のだるさがある。
- よく風邪をひく。
- 小児喘息
- 過敏性大腸炎
悩みの原因
- 子どもの頃、病気の時だけ優しくしてもらえたり、注目してもらえた。
- 身体の不調を訴えると、学校や仕事など嫌なことを回避できた。
- 病気になると、「もっと勉強しろ」などと嫌なこと言われずに済んだ。
- 幼少の頃、両親が病弱で寝込んでいたり、何度も入院する姿を見て育った。
16
正気であってはいけない
主な悩み
- 気がおかしくなりそうになることがある。
- (無意識に)自分で自分を追い詰めて、気を狂わせようとする。
- 自分を狂わせてしまうほどの絶望的な悲しみや
- 恐れを隠すために憎しみを持ち、自他を傷つける。
- 「変わっていなければいけない」と感じる。
- 変わった行動や発言をして、注目を集める。
- 人から「あなたは変わっている」「あなたは変だ」と言われると嬉しい。
- 暴れたり、叫んだりして、周囲をコントロールする。
- 「私は人と違って、どこか変わっている」と感じている。
- 性的に変わった趣味を持っていたり、「自分は変態ではないか」と思うことがある。
- 人がやらないような職業に就く。
- 統合失調症などの精神病を持つ両親の子どもが、本人は精神病でもないのに、精神病患者と同じように現実を歪曲して認識したり、おかしな発言や行動をする
- 動物を虐待したり、殺したくなる。または、実際にやっていることさらに普通に振る舞っている感覚。(「私はスーパーノーマルです」)
- 境界性・自己愛性・反社会性・演技性パーソナリティ障害
悩みの原因
- 頭がおかしいかのような発言や行動をしたときに、人からほめられたり、注目してもらえた。
- 統合失調症等の精神病を持つ親や親戚のおかしな発言や行動を真似しても誰からも直されなかった。
- 両親から愛してもらえない事実に直面して気が狂いそうになるほどの絶望的な悲しみ、恐れを感じ、そうした絶望的な悲しみや恐れを感じなくても済むように、自分や他人に対して憎しみを持つようになった。(「私はいたって普通だ。お前は私の気をおかしくさせる気か!」)
17
感じてはいけない (自分が感じたいように感じてはいけない、 特定の感覚、感情について感じてはいけない)
主な悩み
- 「怒り」 「悲しみ 「「恐れ」 「喜び」 「幸せ」を感じない。
- 自分の感情がわからない。
- 笑う場面でない時や辛いのになぜか笑ってしまう。
- 周りの人の感情に合わせてしまう。(「あーそうよね」)
- 人と同じ感情を感じてしまう。(同一化)
- 思考ばかりしている。
- 周囲の出来事に対して、いつも第三者の立場で客観視している。
- 代替感情を使う。(たとえば、「悲しみ」を抑圧して「イライラ」する。「怒り」を抑圧して「ニコニコ」する等)
- 痛みや満腹感、空腹感、味覚(甘い、辛い)といった「感覚」を感じない。
- 自分の感情を抑圧している女性が、過食・嘔吐を繰り返すことによって、感情を抑え込んだストレスを発散しているケース
- 心身症
- 「怒り」の抑圧 →「胃痛」 「頭痛」 「腰痛」 「かゆみ」 「不整脈(心臓関連)」等
- 「怖れ」の抑圧 →「何も感じなくなる」 「強迫神経症(洗浄恐怖、確認恐怖等)」 「強迫観念」 「恐怖症」等
- 「悲しみ」の抑圧 →「自律神経失調症」 「頭痛」等
悩みの原因
- 感情を出すと抑えが効かなくなる自分に恐怖を感じた。
- 感情を出したときに笑われたり怒られたりした。
- 親が感情的になる人を否定していた。
- 親から特定の感情を感じることを禁止されていた。(「男(女)の子は泣いて(怒って)はいけません」)
- 親のために感情を表すことをがまんした。(「私が泣くと、病気のお母さんが辛くなるから」)
- 親の感情の面倒を診てきた。(母親がうつ病だったので、私はいつもニコニコして何でもないように振る舞った)
- いつも怒ってばかりいる短気な親が怖かった。( 「怒ることは悪いこと」と決めた)
- いつも怒ってばかりいる短気な親が嫌だった。( 「私は絶対に怒らない」と決めた)
- いじめや虐待を受けて、あまりの辛さから、すべての感情・感覚を抑圧する(感じないようにする)ようになった。
- 両親が感情を自然に表現しない人だった。
- 両親が幸福感を感じたり、ものごとを楽しんだりしない人だった。
18
楽しんではいけない
主な悩み
- 何をしても楽しくない、面白くない。
- 心から楽しいと思ったことがない。
- 楽しいことをやってはいけないと感じる。
- 楽しんだ後に罪悪感を感じる。
- 感動しない、興奮しない。
- 喜ぶことがない。
- 好きなことややりたいことがわからない。
- いつも楽しい事を探している。
- 「ラクをしてはいけない」 「人生は苦しいものだ」と思っている。
- わざわざ苦労をして、やりがいを感じる。
- 睡眠障害
悩みの原因
- 「自分だけ楽しんではいけない」と思った。(なぜなら、「親に悪いから」 )
- 両親のうち少なくともどちらか一人が人生を楽しまない人だった。
- 「調子に乗って喜んではいけない」と親から言われた。
19
くつろいではいけない
主な悩み
- のんびり、だらだらできない。のんびりすることに罪悪感を感じる
- 横になって身体的に休むことはできるが、心からくつろげない。
- ついガンバリ過ぎてしまう。
- くつろいでいると、自分の居場所がないと感じる。
- (非定型ではない)定型うつ病の人(うつ病で休んでいる自分を責める。うつ病なのに休めない)
- 肩コリ、首コリ(つねに過緊張の状態)
悩みの原因
- くつろいだり、ダラダラしていると怒られた。( 「ダラダラしてないで、ちゃんと勉強しなさい」等)
- 「自分だけくつろいではいけない」と思った。(なぜなら、「大変そうにしている親に悪いから」等)
- 両親がくつろいだり、ダラダラしない人だった。(「平日は仕事、週末もずっと家事で働きずくめの母親」)
- 親からの汚染(「努力の先に栄光あり」 「天才とは1%のひらめきと99%の努力である」等)
《精神・身体》に関する無意識の思い込み (ビリーフ)
20
ありのままの自分であってはいけない
主な悩み
- 「死にたい」と思うことがある。
- 自分や他人が死ぬところを空想する。
- 自殺未遂
- リストカット
- どこかに消えていなくなってしまいたいと思う。
- 人を殺したくなる、人の死を期待する。(「みんな死ねばいいのに・・・」)
- 「ごめんなさい」「スミマセン」とすぐに口をついて出て来る。
- 自分は、いてはいけないような気がする。
- 事故や大きな怪我を何度も繰り返す。
- 自分の存在には価値がないと思う。
- うつ、抑うつ状態
- 摂食障害
- 見捨てられ不安
- パーソナリティ障害全般(10つ)
- 各種依存
悩みの原因
- 親から「お前はいらない子だ」 「私が不幸なのはお前のせいだ」などと言われた。
- 親の自分への無視、無関心を感じていた。
- 性的、身体的、精神的虐待
- 親の自殺
- 投げやりな生き方をする親を見て育った。
- いじめ
21
存在してはいけない
主な悩み
- 「ありのままの自分ではダメ」と思ってしまう
- 「誰々の様でないといけない」と感じる。(成績、運動、身体、性格等の面で)
- 「誰々のような容姿でないといけない」と感じる。
- 特に、摂食障害の女性。容姿や服装、世間体に関して口うるさく、何にでもきちんとしている母親を持つ女性(女の子)に多い。
- 「親が望むような自分でないといけない」と感じる。
- 「自分もお父さん(お母さん)の様でないといけない」と感じる。
- 劣等感が強い。(「誰々と比べて私は・・・」)
- 他人がほめられているのを見たり、聞いたりすると嫌な気分がする。
- 過剰な競争心
- 自分は何かが違うような気がする。
- 理由なく自分に罪悪感を感じる。
- 対人恐怖症
- 解離性同一性障害(いわゆる多重人格)
悩みの原因
- 親が他の兄弟、姉妹、他の子ばかりを可愛いがったり褒めた。
- 親から、いつも他の子と比較された。
- 「だからお前はダメ」といったように、親から人格的に否定された。
- 何でもきちっとしている模範的な母親(父親)を見て育ち、「自分も女(男)として母親(父親)のようでなければならない」と思い込んだ。
- 容姿や服装等の見た目に関して口うるさい親に育てられた。
- 特に、摂食障害の女性。(女の子)
22
自分の性別であってはいけない
主な悩み
- 異性と近づくことに違和感を感じる。
- (女性が)女性らしい格好をしない。(スカートを履かない、女性らしい色の服装をしない、短髪、化粧をしない)
- (女性が)ことさらに女性らしい格好にこだわる。
- 「女らしさ」「男らしさ」という言葉に過剰反応する。
- 同性に対して批判的、攻撃的になる。
- 「(女性で)男にだけは負けたくない」という気持ちが強く、意地になって働く。
- やられたらやり返す。(「女だからって、なめるなよ・・・」)
- 生きていて自分は何かが違う感じがする。
- 月経前症候群(PMS:Pre-Menstrual Syndrome)
- 月経不順、生理痛、不正出血
- 不妊
- 男性の場合、感情的になりやすい(DVをはたらく男性の多くがこの思い込みを持っている)
- 男性らしさ(見た目や強さ)への過剰なこだわり(反抗的決断)
悩みの原因
- 親から「お前は異性に生まれてきて欲しかった」 「男(女)の子だったから、お父さん、お母さんはガッカリした」等と言われた。
- 親が異性の兄弟、姉妹ばかりを可愛いがった。
- (女の子が)「男の子には負けるな」「女に生まれたら損」「女は勉強や仕事をしなくていい」「女はお嫁さんになるのが一番の幸せ」等と母親から言い聞かされた。
- (男の子が)「男は可愛くないからダメ」「男はやさしくないからダメ」等と言い聞かされた。
- 性的虐待を受けたことがある。(「私が女だからこんな目に遭うんだと思い込んだ」)
23
愛着(愛情)を感じてはいけない
主な悩み
- 「人から見捨てられるのではないか」 「自分の周りから人がいなくなってしまうのではないか」 「最後は一人ぼっちになるのではないか」という非常に強い不安(恐怖)を感じる。
- 人から見捨てられないための努力をしている
- 目をつぶって顔を洗えない(怖いから)
- 夜、電気を消して寝られない(怖いから)
- 戸を閉めてトイレができない(怖いから)
- 愛情のぬくもり、温かさを感じられない。
- 赤ちゃんや小さい子どもを見ても可愛いと感じられない。
- 人に甘えられない。
- 他人が甘えているのを見ると嫌悪感を感じる。
- 人から愛されているという感覚がない。
- 相手の愛情を疑ってしまう。
- 人を愛するのが怖い。
- 「私のことを愛してくれる人なんかいない」と思っている。
- 「この世に愛情なんか存在しない」と思っている。
- 嫉妬心、独占欲が強い。
- 目に見えない愛情を信じない代わりに、電話やメールの回数、プレゼントの金額等、目に見えるものにだけ頼って愛情のありなしを判断し、そうしたものを執拗に追い求める。
- 「あれをしてくれない。これをしてくれない(だから愛してくれていない)」と執拗に訴える。
- 「まだ欲しい。いつまでも欲しい」と求め続けて、それでいて決して満足しない。(応じないとリストカットしたり、自殺をほのめかすことも・・・)
- 配偶者や恋人への暴力(男女とも)
- 摂食障害
悩みの原因
- 親から適切に愛情を与えられなかった。
- スキンシップや抱っこが苦手な親に育てられた。(愛着の問題は世代間連鎖しやすい)
- 親に欲しい愛情を求めたら拒絶された。
- 親から安心感やあたたかさをもらえなかった。
- 親から虐待された。
- 施設に入れられたり、親戚に預けられたりした。(親との別離)
- 親が病気で十分に甘えられなかった。(例えば、産後うつなど)
- 親が何らかの理由で精神的な安定を欠いていて、子どもの(感情的な)ニーズに十分に対応できなかった。
- 親から放置、無視をされた。
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見えてはいけない
主な悩み
- 対人恐怖症
- 存在感を示したり、目立ったりするのが苦手、恐い。
- 自己主張ができない。
- 周りのみんなと同じ、横並びでないといけないと感じる。
- 他の人がしていることが気になる。
- (目立つので)好みの服を買えない。買っても着れない。
- 大きな声を出せない。(「声が小さい」と人から言われる)
悩みの原因
- すぐに暴力を振るう、いつも大声で怒鳴る等、とても恐い親だったので、親に見つかって怒られないように、いつも隠れて目立たないようにしていた。
- 人から見える存在だと叩かれるので、隠れるようにしていた。
- 親から「目立ってはいけない」 「出る杭は打たれる」等と言われて育った。
- 親が目立たない人だったので、それを見て「自分も目立たない方がいい」と思い込んだ。
- 親が目立つ人だったので、それを見て「自分は目立たない方がいい」と思い込んだ。