不登校や子育ての悩みの本質的な問題とは?

不登校や子育ての問題を突き詰めていくと、
突き当たる問題があります。

私自身の生きづらさが、あぶり出されたかたちになったのが、わが子の二人の不登校・ひきこもりでした。

現在、わが家の3人の子どもたちは、それぞれの個性を活かし、子ども達らしくいきいきと生きています。

そして、お子さんのことで最初にご相談いただく方には、共通のパターンがあると感じています。

それは、悩まれているお母さんが・・・

・お子さんを何とか動かそうとしたいと思っていること。

・「お子さんの笑顔が見られればしあわせです!」と、ご自身の気持ちは横に置いて、お子さんのことにフォーカスされていること。

・だんなさんやご家族の協力が得られず、心理的、物理的に孤立されていること。

・時には、だんなさんに、オマエの子育てが悪いと責められること。

・ご自身の気持ちをガマンしたり、後回しにしたり、犠牲にしながら、お子さんや家族のために頑張っていらっしゃること。


もちろん私も、もれなく上記に当てはまっていました。




私の場合、私の親に子育てのことを相談しても理屈で返されたり、私自身のことを否定されそうで怖くて言えなかったし、とても私のことを可愛がってくれ、良くしてくれていた姑でさえも、私が幼い子どもが手に負えないと感じ煮詰まった時、子どもに対して感情が暴れてしまい止められなくなることを相談したら、一言「怖っ!」と言われてとても傷ついた覚えがあります。

孤立無援、誰にも理解されないと感じる辛さ、味方が一人もいない感覚。

そして、そんな自分を誰よりも自分が責めてしまう…

私も一度、同時に二人の子に泣かれて、何をやっても泣き止まないわが子に対してどうしていいかわからず半ギレになったことがあるので、子どもを叩いたり、怒鳴ってしまう親御さんの気持ちがとてもよくわかるつもりです。

自分も子どもの頃からずっと我慢してきているから、わがままで手に負えないように感じる子どもを目の前にすると、どうしていいかわからず、感情が暴れたり、止められなくなります。

また、私は、子どもが不登校になった時に、夫から「だからダメなんだよ。」と言われたことにキレたこともあります。

今冷静に考えると、おそらく客観的に見えている夫にとっては本当に思っていることであり、私が改善した方が良いと思われる、きっと正しいことだったのでしょう。

しかし当時の私は、子育てには関わっていないのに、まるで上司のように上から目線で評価しているように感じる。

いや、その任せっきりで関わっていないこと自体に腹が立ってるのに!
そもそも私一人だけが悪いのか???
すごく理不尽さを感じる!

それが、私の夫に対する本音や不満であり、それだけ追いつめられていたのだと思います。

そして、悩んで困っている人に正しさや理屈を説いても、余計に辛くなるばかりなのだということも実感しています。

そんな中で、唯一味方になってくれていた感があるのは、しっかり者の長女でした。

長女には、小学生の低学年の頃からよく話し相手になってもらったり、相談に乗ってもらっていました。

小さい子どもながらに、親である私の気持ちや感情の面倒をみてくれていたわけです。

そして、後々、長女が大学生になってからたまたま知ったことは、「次女が不登校になったのは、長女である自分が、母親である私に手間や世話をかけ過ぎたせいではないか。」そのような罪悪感や自責感を感じているということでした。

 




本来、家庭内に問題が起きたら、夫婦で相談しながら問題に向き合い解決していく必要があるのに、
それが上手くできないばかりに、長女は私のやり場のない感情や気持ちの面倒を引き受けることになってしまっていました。

それなのに……子どもは、親が悪いとは決して思っていなくて、「自分が悪かったせいでこうなったのではないか?」と自分を責めてしまう。

親と子の役割が完全に逆転してしまっていて、長女に多大な心理的負担をかけていたということです。

子ども時代に甘えたり、わがままを言ったりという本来の子どもらしく生きられない、自分の気持ちを犠牲にして親の感情の面倒をみながら育つと、私と同じように生きづらさを抱え、大人になり親になった時に、また同じように子どもに多大な負担を強いてしまいます。

同じことが世代を越えて、また起こってしまうのです。

これが世代で続いている負の連鎖、世代間連鎖です。

私が子どもの頃、私自身が体験したのと同じ状況を、無意識に今度はわが子に作り出していました。

子どもは、どの子も例外なく無条件に親を愛しています。

親のほうが、子どもに、

良い成績を取って欲しい

良い学校に入って欲しい

スポーツができて欲しい

優しい子になって欲しい

期待に応えて欲しい・・・

などと、条件付きの愛情になっているのではないでしょうか。

無条件の親に対する愛情を持っているからこそ、子どもは、親の期待に応えようとしたり、親が辛そうだったり、困っていると、何とか親の助けになろうとしたり、力になろうとしたり、役に立とうとしたります。

そして、わが家もそうでしたが、お子さんが不登校・ひきこもり等の何らかの問題を抱えてしまう方は、同時に夫婦関係も、あまり上手くいっていない方がほとんどです。

 




「うちは夫婦関係は、悪くはないです。」とおっしゃる方も、喧嘩こそしないけれども、ご夫婦で情緒的な交流があったり、あたたかいコミュニケーションが取れていて、家庭内が何でも言える安心・安全な空気になっているかというと、そこがちょっと違ったりします。

そして、一番問題なのは、実はここなのです。

さらに、私は、夫に「だからダメなんだよ。」と、言われたことが問題なのではなくて、誰よりも、私自身が自分のことを「ダメだ!」と責めていたから夫の言葉に過剰に反応しただけだということにある時、気づきました。

私の中に、自分がダメだと自己否定する前提概念がなければ、夫の言葉にも、「ふ~ん、私はそう思わないけど、あなたはそう思うのね。」ぐらいで過剰に言葉に反応することなく、終わってしまっていたということです。

自分以外の人は変えられません。

変えられるのは、唯一自分の捉え方感情の反応ポイントです。

私が、私自身のことを否定しなくなったら、夫に責められる感覚もなくなり、同時に夫を責める感覚も全くなくなりました。

まずは、『お母さんが楽にしあわせに笑顔になりましょう!』と言われるゆえんは、「あなたがお子さんの笑顔が見たい!」ということ以上に、どのお子さんも例外なく両親には仲良くあって笑顔でいて欲しいと願っています。

本当は、お父さんのことも、お母さんのことも、両親のどちらも大好きなのであり、とくに一番身近なお母さんのしあわせな笑顔を何よりも望んでいるからです。

本当にこれは、間違いないです!

お母さんに自然な笑顔が増えると、お父さんも安心してとっても笑顔が増え、穏やかになります。

 




何度も言いますが、子どもは、子どもの命の源でありルーツである、お母さんのことも、そしてお父さんのことも大好きです!

そして両親の姿は、子どものお手本になるものです。

そのお手本になる両親が、もし、お互いを信頼し合えず、認め合えず、お互いに責め合っているとしたら、子どもは、誰を信頼したら良いのでしょう?

また、親の仲が悪いと、子どもはどちらか一方の味方にならなくてはいけないので、両親のどちらか一方を、心理的に自分の中から切り離さざるを得なくなります。

カウンセリングの事例では、多くは、お母さんの味方になり、お母さんから不満や不平を聞かされ、お父さんを心理的に切り離す決断をする場合が多いように思います。

とくに女の子はです…!

そうして大人になって、恋愛が上手くいかなかったり、結婚しても夫婦関係が上手くいかない原因となってしまいます。

お母さんと一緒にお父さんに怒りを向け、お父さんを心のどこかで切り離してきているので、それをパートナーに投影(重ね合わせる)するからです。

そして、子どもが生まれると、また、同じことが繰り返されるという悲劇が繰り返されます。

親は、子どもの幸せを願っているはずなのに、これは嫌ですよね…

だから私は、不登校やひきこもりは、決して登校することが最終目標ではないと思っています。

家族全員があたたかく幸せにつながり、信頼関係が基盤にある良好なコミュニケーションが取れるようになること。

子どもが、家庭が安全基地だと感じられ、高い自己肯定感、生きる力を取り戻すことがゴールだと私は思っています。

そうすると、親が子どもを何とかしようとしなくても、子どもは自然に子どもらしい生き方とエネルギーを取り戻していくことができます。

家庭内暴力や摂食障害等も一緒です。

何度もしつこいようですが、良くも悪くも大人になって家庭を持った時に、育った家庭で学習したことは、たとえ嫌だったとしても、あはなるまいと誓ったとしても、同じように繰り返します。

なぜなら、無意識だからです。

あなたが子どもの頃、

お父さん、お母さんは仲良くみえていましたか?

あたたかい関係でしたか???

とくにお母さんは、幸せそうでしたか?

親の助けになりたいと思っていたけど、助けられなかった無力感を感じたことはありませんか?

我慢して閉じ込めてしまったたくさんの気持ちはありませんか???

・ 



子どもは、親のしあわせを誰よりも望んでいます。

それは、あなたがお子さんの笑顔を望む以上にです。

そして、子どもの頃の両親をお手本として、今まで何十年も積み重ねてきた生き方や価値観は、今日、明日すぐには変わりません。

けれども、悲観することもありません。

世代を越えてきた生き方が、

『もう限界が来ているよ。』

『何かを根本的に変えたほうがきっとしあわせに上手くいくよ。』

お子さんに出た症状や抱えた問題には、お子さんからのメッセージが込められている!

心理セラピーのセッションを提供させていただいていると、どの事例も例外なくそう感じます。

『お子さんに問題はない!』

ここに早くに気づき、ご自身に目を向けられ、取り組まれると決めた方は、お子さんの回復も早いですね!

自分自身の気持ちや感情にコツコツと丁寧に向き合って、子どもの頃に傷ついた未完了の気持ち未消化の感情終わらせていくことが、結局は、夫婦関係も良くなり、親も子もしあわせへの一番の近道だと感じています。

あっ、ちなみにですが、子育てのしづらさやお子さんに出た問題、パートナーシップの問題、親との葛藤などの人間関係の根っこの問題は、すべて繋がっています。

つまり、お子さんとの関係性において湧いてくるご自身のネガティブと感じる感情と向き合って下ろしても、

パートナーとの関係性におけるイライラしたり、辛かったり、寂しいと感じるような感情や気持ちと向き合って下ろしても、

親御さんとの辛い気持ちと向き合い下ろしても、

どれから取り組んでも結局は、悩みや問題の糸口が違うだけで根っこの原因はつながっていて一緒なのです。

ですので、どれか一つが楽になっていくと、それと同時並行で他の人間関係の問題も楽にしあわせな方向に向かっていくということが起こります。

 




あなたとあなたの大切な方が、
いつもおしわせせでありますように。

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心理カウンセラー・セラピスト 江上ユキ

この記事を書いた人

江上 ユキ

江上 ユキ

《全国・海外オンライン、広島・東京対面》

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