トラウマの「解離症状」とは
トラウマ体験により
心のキャパシティを超えるような大きなショックを受けた場合、
そのショックや苦しみを受け止めきれないと
心が凍りついたように固まって(フリーズして)しまいます。
「無表情になる」
「ときどきボンヤリして上の空になる」
「現実の出来事がドラマのシーンや夢の中のことのように思える」
「怪我をしたのに痛みを感じない」
などといった症状が現れることがあります。
これらを「解離症状」と言います。
トラウマの解離症状の具体的な症状とケア
解離症状の具体的な症状としては、下記のようなことがあげられます。
・ 自分の心が身体から離れてしまったような感覚
・ 現実感や感情が失われ、何事も実感が涌かなくなる
・ 麻痺した、孤立した、または感情反応がないという主観的感覚
・ 自分の周囲に対する注意の減弱(例:ぼうっとしている)
・ 現実感消失
・ 離人症
・ 解離性健忘(外傷の重要な側面の想起不能)
多くの場合、解離症状は一過性の症状として現れ、
トラウマ体験からしばらく経つと、
「悲しみを急に感じる」
「行動する気力を一気に失う」
などの症状が現れます。
また、解離症状は、
周囲からは精神的に安定して見えてしまうため、
症状だとは気づかれずに
「あの人は大丈夫だ」
と誤解されやすいので注意が必要です。
本人は、感覚や感情が麻痺し、
判断力が鈍っている状態にあるため
「危険な状態にならないよう、身の安全を確保する」
「精神面を安定させ、PTSDの発症を防ぐ」等
まずは、周囲が解離症状に気づくこと。
そのうえで、医療やトラウマケアの出来る心理カウンセラーや心理セラピスト等の力を借りて、適切にトラウマのケアをすることが必要です。