良好な親子関係を築くために
心や身体にも境界があることをご存じですか?
実は、心や身体にも境界があります。
境界を守るためには、
しっかり境界線を引く必要があります。
境界線とは、心理的、身体的に
お互いに越えてはならない
自分と自分以外の人の間に引く
一線のことです。
この境界線が相手との間に、
適切に引くことが出来ている場合は、
お互いを尊重することができている状態です。
この場合は、相手と良好で
win-winの心地良い関係性を築くことができます。
そして、たとえどんなに
親しい間柄の人だったとしても、
この境界線が壊れていると、
関係性は、必ず上手くいかなくなります。
.
.
.
.
もし、お子さんやパートナー、
両親などの大切な人との関係性が
上手くいかないと感じる。
辛い。
そう感じる時は、
あなたの『心の境界線』が壊れてしまっている
時かもしれません。
それは、お互いに、
相手のパーソナルスペース(領域)に踏み込んだり、
踏み込まれたりしている状態です。
.
特に親子関係では、
親が子どもに過保護、過干渉の場合です。
子どもは、親に面倒をみてもらわないと
生きていけません。
大人である親のほうが
子どもより身体も大きく、
智慧も知識もあり、経済力もあるため、
子どもは、親のやり方や価値観に
従わざる得ません。
よって、とくに
この親子の境界線が壊れている場合、
子どもはとても辛い思いをすることになります。
.
子どもは、
たとえ自分の心や身体のテリトリーに
ズカズカと踏み込まれるような
辛い環境であったとしても、
そこで暮らしていかなくてはいけないので
そこに順応する術を身に付けます。
.
それは、たとえば、
自分を守るために、
感情を感じないようにすることだったり、
話を聞かないでスルーすることだったり、
いい子でいることだったり、
自室にこもって出て来ない、
ゲームばかりして接点を持とうとしない、
逆に、反抗的に振る舞う、
などといったかたちで対処します。
.
また、
お互いの境界線が壊れている夫婦は、
当然、仲が悪くなってしまいます;;;
.
.
そうは言っても、
子育てをしている方なら、
お子さんのことについて
『じゃあ、ほっとけばいいの???』
『いったいどこまで
踏み込んでいいのかわからない!』
そんなふうに感じて、
もやもやすることってあるんじゃないかな
と思います。
いかがでしょう?
.
.
心の境界線・・・子育てで気をつけること
わたし自身も、現在、
3人の子どもたちは成人していて
それぞれ家を離れていますが、
母親であることに変わりがありません。^^
気づかないうちに
やらかしてしまうこともあります。
何をやらかす?
無意識に
『子どもの境界線を越えてしまう』
ということをです。
自分では気づかず、知らず知らずのうちに
子どもを無意識にコントロールしようとする
方向に意識が働いてしまう。
そんなことに気づいて
ハッとすることがあります。
そういう時には、
子ども自身にどう感じたかを聞いてみます。
大抵、子どもから
ものごとの本質を捉えた
ストレートな意見や本音が出てきて
ショックを受けることが多いですが。(笑);
でも、親がショックを受ける以上に、
子どもは、嫌な思いをしているということです。
↑ ↑ ↑
ここを忘れてはいけないと思います!
だから、そのことに気づいた時は、
子どもに素直に謝るようにしています
.
.
.
そのことに気づいたら、
どういう気持ちで
自分がそのような言動を取ったのか
ということを見つめ直すことで、
それが次につながる
チャンスだということも、
わたしはよく知っています。
なのでこういう時、わたしの場合は、
カウンセリング(心理セラピー)を受けます。
たとえ悪気がなかったとしても、
大切な人に嫌な思いは
してもらいたくないですからね。^^;
(いえ…悪気がないからこそ
タチが悪いのかもしれません。)
.
.
.
.
怒りの感情を
自然に適切に使えるようになってくると、
この境界線が
人との間にしっかり引けるようになります。
これも一朝一夕ではなくて
カウンセリングを重ねながら
少しずつ上手になっていきます。^^
じつは、
気づかないうちにしている
このコントロール体質は、
とても根深いものがあると感じています。
なぜかというと
わたしたち親自身も、
子どもの頃から
親から
あたり前のようにコントロールを受けながら
育ってきているからです。
そうして、あんなに似たくなかった、
嫌だった親にそっくりになっている自分に
ある時気づき、愕然とします;;;
あまりにも代々
自然に受け継がれてきている。
家族のなかで
それがあたり前になっている。
だから自分でも気づかないし、
一朝一夕にはなかなか改善しないのですね;;;
そうして、
==========
夫婦仲が上手くいかない。
親の子どもに与えている愛情と
子どもが親に求めている愛情にズレが出る。
==========
という悲劇が起こってしまいます;;;
.
.
.
.
相手の境界線を超えてしまう時
で、やっぱり
相手の境界線を越えてしまう時って、
『信頼』ではなくて『心配』している時、
だったり、
親が、
『こうなって欲しい』
『こうなって欲しくない』
『こうして欲しい』
と自分の考えや思いを
無意識に子どもに押しつけている時だったり、
『〇〇の方向に行ったら
幸せになれるんじゃないか。』
と、自分が思っている方向に
子どもをコントロールしたい
気持ちがある時だったり、
『わたしの考えを証明したい』
と意識的、無意識的に思っている時
じゃないかと思います。
いかがでしょう???
そして、それを子どもは、
100%見抜いて感じているそうですよ!
(現在、大学生の次女談より)
.
.
.
.
やっぱり自分のことに
自分だけで気づくことは
あたり前になっているからこそ
とてもむずかしい。
そして、
自分自身のことに
自分で気づくことが困難だからこそ、
プロのカウンセラーの手を
借りることが大事になってきます。
親子間の【境界の問題】は、
親子共依存の問題や
大人になってからのの生きづらさに
つながっています。
親子関係において、
この問題が解決されないままだと、
子どもが大人になって
親になった時にも、
子どもの頃、
あんなに嫌だったはずなのに、
結局、自分がされたように
子どもにしてしまう。
夫婦関係や恋愛(パートナーシップ)が
上手くいかなくなり不快悩みを抱える。
人のお世話や面倒を
自分を犠牲にしてがんばってしまう。
ということを世代を越えて
繰り返してしまいます。(世代間連鎖)
だから、気づいた人から、気づいた時に
変わる必要があります。
.